さいきん
SOPは「ウォレスとグルミット」がお気に入りで、一回見ると、二度三度と見せろと駄々をこねて大泣きになる。ネブライザーという噴霧器を使って薬を吸入させるときに、テレビを見せながらだとおとなしくされるがままになっているから、なるべくお気に入りの番組を見せながらやっていたのだ。以前は「ピタゴラ・スイッチ」を録画しておいて、毎日朝と晩、見せていたのだけれど、最近はすっかりこの「ウォレスとグルミット」に心変わりしてしまった。
けれどもちろん「ウォレスとグルミット」などという複雑な固有名詞は発音できないので、「パパ、ワンワン」と呼びあらわすことになっている。というよりも、言葉がずいぶんと遅いので世界中のあらゆる存在がまずはパパとママに分類されてしまう。ジジ、ババ、ワンワン、チョチョ、ブーブなど、いくつかの例外も存在するが、新しいものに出会ったとき、まずはパパとママに分類してみるようだ。
カントみたいだ、と言っておこう。
美と崇高との感情性に関する観察 (岩波文庫 青 626-0)
- 作者: イマヌエル・カント,上野直昭
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1982/12
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
*
ちなみに美は女性的で、崇高は男性的である。文明は女性的で男性は野蛮だったりと多少のひねりは効いているが、なにはともあれ、この調子でガンガン分類しまくっていく。国民性もだいたいこれでわかる、ということになっていて、そのへん、人種差別的でないわけではないが、「人間学」(というか人類学だよな)とかに比べると、かなり娯楽の要素が強い。