天牛で、『健康論序説』があったので買う。300円。昔みつけた小野十三郎の『詩論』もたしか300円だった。天牛は4000円とか3000円とか、高い本の均一セールもするが、高いやつには案外といいのは出てこない。リルケの『マルテの手記』の仏訳も300円だった。むろんド・マンが編集したりっぱなやつではなくて、どこにでもあるポッシュ版。ただモディアーノが前書き書いてたし、なんかの縁かと思って買った。

いちおう流行ものみたいなので、オノ・ナツメも買ってみる。職業病。『not simple』というのは、ちょっと気恥ずかしくなって途中で読めなくなった。『さらい屋五葉』は面白く読めた。それでもういちど『not simple』に戻ってみたら、語り口に慣れたせいか、今度は読めた。考えてみれば、この程度の話でここまで引っ張れたのはよくやったというべきかもしれない。懐かしの正統的少女漫画、という気がしないでもない。チャンスがあれば『さらい屋五葉』の2も読んでみよう。