気がつくと

雑誌はもう四月号を売っている。ぼくの三月を返してください。

式のあと、二次会までつきあう。今日は朝からお仕事だったので、ちと辛かった。とはいえ、午後おそくになってようやく勉強できる体勢に。研究室のあちこちにまだいろんな矛盾が箱詰めされた段ボールが転がっているが、局所的な矛盾を解決しようとすると、大域的な矛盾が増大することは必至なので見てみないふりをする。とはいえまだ荷物の開封がまだぜんぜんの研究室もあるみたいだからそれに比べればずいぶんと順調に引っ越しは済んだほうだ。
ただ本当に大変なのは理系の実験屋さん。本はとりあえず適切な場所に置いてしまえばそれで終わりだが、機器の場合はさらに人を呼んでの面倒な調整が必要だ。月末に学会発表があるようなところもあって、教員と学生と引っ越し業者のあいだで緊張感が高まっていたらしい。来年にまた引っ越しが予定されている某友人は、耐震補強工事で斜めに鉄骨が入った窓から、クレーン車を使った名人芸で、非常に重い実験機器を入れてもらったそうだけれど、部屋の中でクレーン車を使うわけにはいかないから、壁をぶち抜かないかぎり、二度と出すことは不可能だろうがどうするつもりだろうと至極冷静な疑問を誰にともなく語っていた。
ちなみにその機器というのは、電子を当てて小さな対象物を「見る」アレだそうだが、クレーンで吊されたときはさぞかしびっくりしただろう。

明日は送別会と結婚のお祝い。ゆくとし、くるとし。