というわけで

本当に久しぶりの休日。研究会や、友人たちと出した論文集の合評会など、地味な人生を送っているぼくにしては、珍しく土曜にいろいろなイベントが入っていたうえに、豚インフルのせいで日曜もつぶれ、今月はほとんど休みがない月だった。
特に大変だったのが、社会人向け講座で、自分でやるだけでなく企画もしたので、週末は司会者として毎週出動である。(ちょこちょこと受付を手伝ったりする以外は、靱帯が切れているので、椅子を出したり片付けたりという仕事はできないから、ほんとうに司会をするだけで、労働量としてはそれほどのことでもない。)そして先週の金曜はとうとう僕がしゃべる番だった。何が大変だったといって、生まれて初めてプレゼンテーション・ソフトなるもの(いわゆるパワーポイントのようなもの)を使ったが、その準備がエライ大変だった。マックのkeynoteというソフトを使ったのだが、気がつくと、スライドが130枚ぐらいになっていた。90分の予定だから、1枚1分ではとても時間が足りない。これはまずいと気がついて、ざっくりと削ったのだが、当日の午前中、最後の手入れをしていると、削ったはずなのに、やっぱり130枚を越えている。しかもそれぞれ字がくるくる回ったりする。ファイルサイズも200メガぐらいあって、セーブするのにもしばらく時間がかかる始末。映画の一部を流したり、ロバート・ジョンソンの曲が流れたりするせいもあるのだが、それにしてもたぶん想定されている使い方ではなかったような気がする。当日はほとんどボタンをつねに押し続けているような感じで、それでもやはり予定時間をオーバーしてしまった。研究というよりはジャーナリスティックな内容だったから、せめて受けでもしないと発表自体の価値がないので困っちゃうんだが、それなりに受けたような印象もあるんだけど、どうだったんだろうか。
それにしても、こういう使い方は普通なんだろうか、よくわからん。ネタもまあ当然だが、用意したことは全部しゃべれなかった。どうもそういう育ち方をしたせいか、2時間ぐらいみっちりしゃべるような発表しかできなくなっている。そういうわけでますます学界からは遠ざかってゆく。

しかしいちばん重圧がかかっていたイベントは終わり。さすがにホッとして、珍しく勉強する気もなく、家に仕事道具も持ち帰らなかった。家族で今日は外食。こちとら明日をも知れぬ身なので、外食なんていつできなくなるかわからない。本当はもう少し広い家に移りたいから、貯金しないといけないのだが、いまや身分自体が不安定なので、かえって貯金しようという気にもならなくて、ついつい消費性向を高めてしまう。理想的な臣民である。しかし僕のような者ですらこうなのだから、なかなか家やマンションも売れないだろう。

周囲に気兼ねしながら、四人で外食、なんとかつつがなく終わる。

しかしあのネタはどうしよう。ブログにでも書こうか。 だが200メガもあるとさすがに何かのついでというわけにはいかない。

ともあれ、これで本を読む余裕ができた。ぼちぼちとたまった本を読んでゆこう。
(というわけで、外形的にはやっている作業は何も変化はない)