阪神の

優勝も知らなかったぐらいだから、世の中の出来事など何も知らないはずで、電車の中吊りで「ピンク野武士」という単語を見て「?」となったおれはmayakovにそれを教えてもらった。今回当選した人(女性)らしいのだが、下の名前がのぶ子で、なぜかオールバックにしていて、初登院の日に白地にピンクの花柄の、ぴかぴかしたネクタイのような生地のスーツを着てきて、周囲の時間をとめていたらしい。まあそのスーツにはいろいろ美談めいたいわれがあるようなのだが、ともかく日本中が「あまりのことに口をあんぐりあけたら、あんパンをつっこまれて言うに言われぬ感じ」になったらしい。
とりあえずどんなか見たくてたまらなくなったのでひさしぶりに週刊文春を買ったけど、写真が小さくて何がなんだかわからなかった。それで読まずにほっておいたらmayakovがうひゃひゃひゃと笑っている。どうやら議員のアンケートがあってそのなかの愛読書がおもしろいみたい。

相も変わらず司馬遼太郎の『龍馬がゆく』が多い。そんなこと言って恥ずかしくないのは、中学生だけですから!

あと、ベストセラー本も多いが、それって愛読書っていうか。それに「日経ビジネス」を挙げた人。それは愛読「誌」ですからカテゴリー・ミステイクです。ビジネス書が多いわけだが、よく言われているように司馬遼太郎浅田次郎はビジネス書のカテゴリーに入るものだということはこのリストからよくわかる。でもビジネス書って読み捨てるものであって、「愛読」するものじゃないと思うんだけどね。っていうかそうしないとまずいだろう。10年前のビジネス書後生大事に読み返している人が仕事できるようにみえるか。イメージの問題としてだよ。

ちなみに、イノグチセンセイは「チボー家の人々」だそうで、mayakovはそこで大笑いしてしまっていた。チョウチン袖のドレスを見たときからそうじゃないかと思っていたけど、やはり群を抜いて特異なひとだ。(そういえば、フランスであるひとのセミナーに出ていたとき、労働運動とかの話のついでに『チボー家の人々』の名前が出たけれど、『今ではもう誰も知らないが・・・」のような話し方をしていた。)日本でのこの本の大ブームについては、やはり高野文子の『黄色い本』を。

黄色い本 (KCデラックス)

黄色い本 (KCデラックス)

きっと先生にとってはここからチョウチン袖まで、まっすぐな道でつながっているんだろうな。

大阪二区のひとは「風と共に去りぬ」と「服部半蔵」・・・一子相伝の拳法で南北戦争に参戦でもするのかと思ってしまいますよ。生計塾ですか・・・。もっといい漫画を紹介しましょうか。キャラクターの区別が難しい漫画だけど、なになれれば簡単だから。(しかしいまふと気がついたが、ある意味センセイと同じテイストだな。みんなが主人公と言われて育った連中のなれの果て・・・。)

しかし面白いのはそんな愛読書なんて本当に読んでなくていいわけだから、適当に読んでない本でも見栄えのいいものを書いておけばよくって、あるいはそうしたのかもしれないけれど、その結果があのリストだということは、回答をする本人だか秘書だかの読書量が異様に少ないということだとしか思えない。もう政治とか経済とか難しいことは分からなくていいから、本ぐらいは読んでおいて、もうすこし年齢相応の愛読書を(タイトルだけでいいから)挙げることができるような国になってほしい。(もう国会議員なんて頭の良さだけで勝負できるような年齢は終わっているのだから。)

ちなみに野武士のひとは「ジャパン・アズ・ナンバーワン」。イノグチセンセイと並んでやはりかなり非凡ですね。