Alinsky

アリンスキー・ノート7(最後)

アメリカの子供たち ウエルズリーの四年目は、わたしの信念を試し、明確にするものとなった。卒論では、シカゴ出身で地域活動家のソール・アリンスキーの著書を分析した。彼とはその前の年に会っていたが、長いキャリアを通して、きまって相手を怒らせるとい…

アリンスキー・ノート6

郊外の行方 田園と農園の入り口近くに工場と作業場を設置し、そこで働くことにしよう。むろん大規模なものではあってはならない。そうした大工場では大規模な機械設備が必要になろうが、それは自然条件によって決定される特定の地域に置かれるべきであろう。…

アリンスキー・ノート5

ラディカルよ目覚めよ わたしたちの近代的都市文明のなかで、ひとびとは、アノミーにうちひしがれています ―― それは自分の隣にだれが住んでいるのかも知らず、関心すらもっていないという生活のスタイルです。人びとはコミュニティからも、そのネーションか…

アリンスキー・ノート4

*** 細かい話は中略。 ***社会学と社会運動 バック・オブ・ザ・ヤードはかつて悪名高いスラムであった。偉大なジャーナリストであり、改革のための活動家でもあったアプトン・シンクレアがこの都市の底辺生活と人の使い捨てを『ジャングル』のなかで描…

アリンスキー・ノート3

ジャーナリズムと社会学 最初はドイツ人一家だった。四家族はどれも国籍が違っていた――ストックヤードに入れ替わり立ち替わり現れたいくつかの人種を代表する者たちだった。マヤウシュキエーネが息子とふたりでアメリカに渡ってきた当時、彼女の知っているか…

アリンスキーノート2

膨張する都市 世界中の豚肉はこの屠殺屋が手を下した 機械を組み立て、小麦を積み上げ 鉄道を乗り継いで、国中の貨物を引き寄せる 嵐のように、荒々しくも騒々しい 肩をそびやかすこの町カール・サンドバーグ『シカゴ詩集』1918 近代の、とりわけ工業都市の…

アリンスキー・ノート下書き1

バラク・オバマの困難 ……黒人コミュニティの組織化はまだ途方もない困難に直面している。多くのコミュニティでは自信が失われ、しかもそれには理由があるということがひとつ。シカゴは地域の組織化(コミュニティ・オーガナイジング)の発祥の地であり、かつ…