追記

現状Kindle Storeがどうなっているかをわかりやすく言うと、こと小説にかんしては、大阪や京都といった地方都市の洋書屋の棚に似てしまっているのがひどく辛い。東京の本屋と勝負すれば圧倒的に負けてしまっている。翻訳が出て、しばらく時間のたっているようなものなら買えるのだが・・・なんだそれは。
おそらくこんなものを喜んで買う馬鹿はせいぜい三桁どまりだから、こんな不満が解消されるはずもなく、そのうち日本のアマゾンで日本語が表示できるものが出たときに、きっとこういう英語の新刊本も買えるようになるだろうが、たぶん現行のキンドルはそれに対応しないに決まっているのだ。

とはいえハードやシステムはよくできている。これはちょっと感心した。電子インクというのは想像以上に目が疲れない。それに文字が拡大できるのは、紙メディアにたいして、はっきりとアドヴァンテージがある。これは将来的に効いてくるかもしれない。レジュームから復帰後にページを戻そうとするとなぜか一回目の操作の時だけ普段の5倍ぐらい後ろに飛んでしまうといういかにもなバグがあるのはいただけないが、それ以外は操作性も許容範囲だ。
それよりもなかなかよいのは、書籍代に通信費が含まれているというこのシステムは、iPhoneやなんかと比べてもひどく明朗会計でよい。いや正確には不明朗なのだが、心理的にはこちらのほうが負担が少ない。このシステムはかなり将来性がある感じ。
あといつまで維持できるのかどうかはわからないが、無料でsampleが読めるのは、かなりよい感じ。現状のアマゾンでも立ち読みらしきことは可能だが、ある程度まとまった量がダウンロードして読めるというのは、かなり現実の立ち読みに近い感じでよい。
などなど、それ以外の点はよいのに、売っているソフトというもっとも重要な点が、駄目なのだ。うーん。なるべく早くにせめて日本のiTune Storeなみにしてくれ。結局、kindleが嬉しいのは東京圏で通勤している人間以外の地方在住者なのだから、たいした損失にはならないと思うのだがな。