引っ越しは

えらく疲れる。心身ともに、というやつだ。ひとつには捨てるもの、残すものの判別をするのがわりと面倒なのと、ついつい読まなくていいものを読んでしまうということもある。なぜかフックについての論文を読んでしまったり、何をしているのだと我に返って、あわてて作業を継続したり。
体も疲れるのはやはり埃が舞っているせいだろう。今年は去年の経験からマスクをしてやっているのだが、それはそれでしんどい。

二年続けての引っ越しなのでやはり去年よりはいくらかましではあるが、しかしそもそも二年続けて研究室を引っ越すというのが滅多にあることではないというか、なんでやねん。なんでやねんって、まあ理由も分かっていたりするのだが、なんでやねん。

ちょっと疲れたので断片的な文章が読みたくなって、BenjaminのPassagesを探すが出てこなくて意地になって探して、なにやら本末転倒。しかしそうやって書物を探していると、並べた背表紙から手をつけたけれど中断している仕事が思い出される。いくばくかの孤独のようなもの。後悔してはいないと思うのだが。