SOP、本格的な風邪?

夜、家に帰るとSOPが風邪気味とのこと、すでに寝ていたが、ごろごろとした寝息をしていた。かつては冬ともなれば考えられるかぎりのあらゆる予防策を講じていたのだが、体力がつくにつれて、風邪を引いてもそれほど大したことにならずに済むようになって、多少油断していたのかもしれない。
日付が変わる頃、いやな音の咳をして泣き出す。典型的なクループというわけではないが、そうなりそうな感じもし、SOPも唾を飲み込むのに苦労している様子。こちらも一気に臨戦気分。すでにmayakovがホクナリン・テープを貼ってはいたけれど、あわてて二回分だけ残っていたインタールとメプチンを吸入器に入れて、目が覚めないまま泣いているSOPに吸入。一日に何度もやっていた吸入器なのに、SOPはすっかり忘れてしまい、mayakovにこれなーにと聞いたらしく、オチョったら吸入器のこともう忘れてんねんで、とあきれたようなうれしいようなそんな話をしたばかりだった。
吸入が効いたか、すこしよくなってこちらもうとうと眠りかけたが、SOPはいかにも落ち着かない様子で寝返りを繰り返していた。朝方やはりもう一度泣きながら咳き込む。二度目の吸入。一晩に二度も吸入をするのはほんとうに久しぶりのこと。真剣にタクシーを呼んで病院に行こうかと話をするうちに、mayakovに抱きかかえられて体が縦になったせいもあるのか、じょじょに呼吸が落ち着いてくる。あと数時間すれば病院も開くし、土曜は最初に入院したときに看てもらったY先生の日だからと、朝一で病院に行こうということに。
こちらもぐっすりと寝込めないまま朝に。ところがSOPは声こそしゃがれているものの、いかにも元気な様子で起き出してくる。もうこのまま直るのかなと思いながらも、いずれにせよ吸入の薬がないのは、やはり怖い。割合と早くに着いたおかげで、あまり待つことなく診察。SOPは熱も平熱になって、まったく病気の気配もない。喉も腫れてはいないし、なんだか気が抜けたような残念なような、へんな気分もしつつ家に帰る。
昼が近づくにつれて、わがまま放題の無理難題をふっかけ始める。ちょっとおかしいなと思いながら相手をしているとそのうちに求められて抱っこをするとえらくほかほかになっている。いよいよ熱が出てきたようでSOP自身も抱っこされて他人に体重を預けてはじめて、じぶんが何をしたかったのかに気がついたようだ。そのうち自分から横になって、お気に入りの人形アニメを見たいといいながら、寝入ってしまった。熱を測ると38度を超えていたから、さすがにしんどかったのだろう。それでも昔は39度を超えないとぐったりしてくれなかったのに、ちょっと成長したんだなあと変なことを思う。そのままmayakovは買い物。
昼過ぎに目を覚ますも食欲がないのか、口が熱で気持ちが悪いのかほとんど食べず。薬も飲まなければならないから、多少無理して何口かは食べてもらう。わりあい聞き分けがよかったので風邪の時ぐらいはと、今日二度目のジュース。あれえなんでえと意外な展開に嬉しそう。少し寝て熱も下がったか、あるいはジュースのせいか、気分もよくなったようで、寝る前に見たがっていたグルミットの映画をいっしょに見ようとねだる。SOPを膝の上にぼんやりとクレイ・アニメをながめる。mayakovが帰ると、SOPは耳たぶを触ったり、胸に手を入れたり、しばらく甘える。そのあとミニカーで一緒に遊び、『しょうぼうじどうしゃじぷた」を一緒に読んだあたりで、ちょっと疲れてきた様子。たぶん熱が出てきたのだろう。それでもまあまあ夕飯は食べる。薬を飲んで、歯を磨いたら、自ら率先してベッドに入る。熱はあるものの、喉の調子はそれほど悪くない。明日には熱も下がってくれるとよいが。