土曜

SOPを連れて、スタバで昼飯を食おうとして、サンドイッチを頼んで食い始めたら、SOPが咳き込み始めた。と口からぼろっという感じで白い液体が出てくる。あれれと思っているうちに、ぷーっ、ぷーっと続けざまにその朝の朝食と牛乳を吹き出す。慌てているのか慌てていないのかよく分からない感じで両手でSOPが吐くものを受けてはトレーに流し込む。慌てていたのかなあ。割合と静かに物事は進んだので周囲の誰も気がついていないのは、よかったような悪かったような感じで、お店の人も気づいてくれない。お手ふきで最低限の手を拭いて、すみません子供が戻してしまったので、何か拭くものを貸していただけませんかとレジに頼みに行くと、SOPは一人にされたことに突然不安を感じたようで、それまでびっくりして呆然としていたのが、はじかれたようにママーと泣き始めた。自分が失態をしてしまったということは分かるようで、ちょっとそういう感じで弱々しく泣いている。よしよしSOPは悪くはないよと肩をたたいて慰めると、頭をもたせかけて、ママー、ママーとすすり泣く。こういうときはママなんだなあ。そうこうしているうちにお姉さんたちが紙ナプキンの束とモップを持ってきてくれて、さっさ、さっさと手際よく片付けてくれる。こういうところはさすがスタバだてきぱきしていると変な感心をしながら、こっちも机やSOPのズボンを拭いてやる。代わりのものを持ってきましょうかと言ってくれるが、たぶんもう食べられないでしょうから結構ですよ、それにしてもありがとうございましたとお礼を言いながら、事態が沈静化したのを確認して、mayakovに電話を入れ、ママのところに帰ろうと、SOPを連れて自転車置き場に向かう。いやしかしほんとうにスタバでよかった。
自転車に乗っているあいだは、車を見てはブーブーと指さしたりするものだから、意外に早くに落ち着いたなと思っていたら、家についてmayakovの顔を見たとたんにまたママーといいながら泣き出した。着替えさせて、熱を測ってみると、熱がある。何度も喉で入院したから、咳にはすごく気をつけているのだが、今回は咳がなかったし、もともと熱の高い子なのでうっかり見逃してしまった。水分を取らせたらほっとしたのか、あまりないことなのだがソファーの上で横になると、すぐに寝入ってしまった。さすがに疲れたらしい。
午後からはお祝い事があったせいで、多少買い物などをしたあとは、mayakovにあとを頼んで、家を出る。泊まりがけになる可能性が高いなと思いつつ、できれば帰ろうと思っていたのだが、いろいろあって、結局最終電車には乗れず、その晩は出先で一泊。すびばせん。
翌朝、今度はこっちがひどい腹痛で目が覚める。これはヤバイと思って泊めてもらった家を早々に辞し、腹を抱えてうなりながら南大阪まで。家に着いたら、SOPは割合と元気になっていたが、こっちがベットに沈没。隣の部屋でmayakovとSOPの話し声を聞きながら、もうろうとした状態で断続的に襲ってくる腹痛に耐える。少しよくなってきたので、mayakovが買い物に出ているあいだにSOPをみることにしたのだが、ふとmayakovがいないことに気がつくと泣き始めた。いつもはこういうことはないのだが、やはりちょっと不安を感じているのだろうか。あぐらをかいて抱きかかえながらゆらゆらしていると、そのうち寝てしまった。これも滅多にないことだ。
夜はスープを一杯だけ飲んで寝る。月曜は朝から卒論の三連発とゼミとその他のお仕事。Venturiの第一回目。さすがに声に張りがなかったらしい。腹はまだ少し痛む。