SOPが寝たので

ふとテレビを見ていたら、イタリアの各都市を巡る番組だった。が、なんでそうなるんかわからんが、昼どき日本列島だった。たいそうな金かけて(たぶん)なんで昼どき日本列島やねん。ちょこまか走るなそのアナウンサー。としいくつや。はーとか、へーとか相づちもそれが昼時やねん。なに無駄に高等教育うけとんねん。「みなさーん」とか言うな。アエラばっかり読んどるさかいあほになるねん(偏見)。だいたいおまえら年収いくらやねん(涙)。おれもシエナに行かせろや(難癖)。
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ついでや。筑紫てつしのあの服はなんやねん。リタイヤするんか仕事するんかどっちかに決めーや(これはby mayakov)。
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とまあ、たまにテレビつけてもろくなことがないのだが、発表が金曜に終わったので一息ついた夜のひとときなのだった。旅費をもらったのだけれど、考えてみれば文科省経由の金をもらうのははじめてだ。(まだもらってないが。)科研のメンバーはいっぺんだけなったけど、なんでかしらん(いや知ってるのだが)、直接的には何の恩恵にも与ってないので、論文書いたら「この論文は文科省科研費のおかげで書けたよサンキュー」とか書かないといけないのがひどく業腹だ。もうてないっちゅーねん。学審も学内の書類審査で落ちたし。むかつくねん。
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科研のメンバーになると、なんかコンピュータを新調したり、旅費をいっぱい使ったりしてるのを端で見ていて、そーゆーウマイ汁をわしも吸えるんかウヒヒと思っていたら、なんかもらえるどころか、持ち出しの方が多かった。まあ書類書いてないからええけど。
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発表はうのちんによるとおもしろかったようで、ブログばかりが能ではないことを多少証明。趣旨としては人間力ゆーてますけど、60年代から変わってませんよね。昔は横文字でマン・パワー・ポリシーゆうてましたけど、いまはヴァウチャーも利用券ゆうみたいでわかりやすうなってよかったですな。(高齢者と女性と若者の労働力の有効活用。いまはNPO男女共同参画とフリーター対策)まあ若者にかんして言うと、基本は仕事から学校を見直すでえ、というのが大方針ですわな。しかし中級技術者ヨーセーとか職業教育とか、むかしははっきりゆうてましたなあ、いや工業高校とか工業高等専門学校とかバッチ・グーで明快ですなあ(大来佐武郎にいたっては、ハイタレントの定義としてIQ140以上とか、人口比でいうと障害児学級の生徒よりすくないから、安上がりにできるし、もっとそっちに金つかわなあかんとか、時代もあって脇甘い甘い)。それに比べるとこんどはどうしますかなあ。生きる力でも養成しますか。生きる力なあ。この辺が高坂の負の遺産ですなあ。
あと教師力とか地域力とかを人間力と並べるのは、なんやあんましマン・パワー・ポリシーやゆうことがわかってないように見えるからちょっとやめた方がいいんじゃないすかね。文科省のひととか。
そやけど60年代はあんましうまくゆかなくて、00年代にはうまくゆくだろうというのは、けっきょく(経済の)二重構造の解消はもうやめー、ということですなあ。そやけどその大枠のなかでフリーターNEET対策ゆうのは、なんちゅうか身も蓋もない渋ーーい話になりますな。などなどが前半。

後半は現代と同じような状況で文部省的アイデンティティを追求したのが高坂正顕やったんですが、あれは西田風生命主義とハイデガーの技術論が下敷きですから、それふたつ足して俗流化するとマルクーゼになるんですわ(そういえばアガンベンはちゃんとマルクーゼをリファーしてるのだろうか。アイデア借りてほっかむりしたらあかんで)。ちゅうことは日本はマルクーゼ文部大臣が教育の大方針を決定した世にもまれなヘンテコ国家ですわ。この国にはそやからナショナリストとかネーションとかそういう理念はないんですわ。そんな欲望の実現万歳国家でなんか動員しようと思たらそらX-JapanでJ-POPしかないですわ。
例外はまあ丸山ですな。語の真の意味でネーションのことをちゃんと考えたんあのひとぐらいちゃいますか。ああそうですな。福沢もそうですな。やっぱギゾーとか昔の人はちゃんと勉強しましたからな。え?悪者やゆー意味で丸山はナショナリストやゆうひとがおるんですか。そんなん市民市民ゆうてる人がナショナリストなんあたりまえですやん。そんなねぼけたことゆうてる人おるんですか。などなど、その他、若干差し障りのある発言もあれこれ。
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しかしあたらしい二重構造の意味は基本的には核家族モデルの解体なのだから、イデオロギー的逆行はおそらくその補償というか否認なのだろう。高坂の本も奇妙に核家族万歳で、まあ当時の皇太子がそうだったわけだから、ある意味で進歩的(もちろん学習院的シンポ主義だが)なのだが、現在の皇太子の困難がまたウマイ具合というか皮肉な具合にモデルとしての核家族の限界を描き出していて、ニート・フリーター問題を家族問題の延長で考えたがるのはまあそれが一義的にはイデオロギーの問題であるという証拠なんだろう。下部構造を欠いては上部構造は長続きはしないと思うんだがね。
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新幹線のなかでもパソコンを打ち続け、アタマ使っておなかが空いてしまったのか、新大阪で買った弁当を我慢できずに10時ぐらいに食べてしまい、ホテルについてもまだ原稿を打っていたので、やろうと思っていた間食をしそこねてしまった。そのせいで発表の途中で完全にガス欠になってしまい、声はかすれ、目は回り、休憩の間にチョコレートを買ってきてむさぼり食ったら、睡眠不足とあいまって、質疑応答の頃には完全に(かつ無意味に)ハイになってしまった。ともかく人の話を聞かずに放言し放題。
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しかしあの大学の学生さんはうちの学生とは違ってつっこみが厳しいですな。ふだん甘やかされているのがよくわかりますわ。なんちゅうか作法の違いなんでしょうが。教師に厳しい環境はこっちなんだろうなあ。実質あと一年でおわるけど。
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つぎは22日の科研の研究会。これもしかしお金は使えなさそう。いや使えないどころか、すでに私費で大量にニート・フリーター関係の雑本買ってどう考えてもすでにマイナス。ウマイ汁ってどんな味なんすかね。