日曜は

SOP太といっしょに留守番。まだ外に連れ出せないので、誰か一人はそばにいないといけない。SOPはいまあらゆるものに関心をもって、部屋のなかを探検し、何かを取り出し、口に入るものは口に入れる。二足歩行の練習中なので、始終たおれては頭を打つ。馬鹿になるんじゃないかと心配なんだが、もう馬鹿かもしれない。ふと気がつくとへんなところに生傷があったりして、目が離せない。
と書いてるうちに、うんちをひって、ミルクを飲んだ。寝て、起きて、食べて、うんちを出す。機嫌が悪くなければ遊んでいる。いまはつかまり立ちをして、ひたすら移動しようとしている。何かにつかれたようにそうしている。まったくもう遊びをせんとや、だ。
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富岡多恵子の本を読みながら、この今様の一節を思い出して読み返してみたりしたけれど、手元にあったのが加藤周一解説の岩波の古典を読むのシリーズしかなく隔靴掻痒。おそらくは白拍子や遊女が歌ったのだろうが、これらの職はそのころはもう世俗化されていたのだろうか。誰の注釈がいいのか、nymar教えて。
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本を読んでいるとなぜかよってきてその本を触ろうとするので、なかなか本が読めない。昨日mayakovに教えてもらい録画したビデオを見る。『アイデン&ティテイ』。話はまあ普通というか、可もなく不可もないのだが、とはいえそういう映画って貴重だったりする。SOPを見ながらだから、あまり深刻でも困るし、あまりつまらなくても困る。適度に気を抜きながら見れる映画が望ましいのだが、案外そういう映画も少ない。主演の男優がわりあい達者、というかほんとうにミュージシャンぽいので調べたら、本職のミュージシャンだった。しかし女優はどこがいいのかよくわからんかった。素人より下手でどうする。というか女優になるべきでない人間を女優にしてるんだろうな。かわいこちゃんだからって女優になる必要はもう、ないんじゃなかな。この時代。
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可もなく不可もないという印象は、しかしうまくやれてるってことなんだろうな。ただ贅沢をいうと、最後の最後で主人公が歌う歌はどーなんだろう。あれはちょっとまずいんじゃないだろうか。映画の主題にかかわるからはずせなかったのだろうか。でもなしでも矛盾は出なかったように思うが。曲としてもあれだし、説明しすぎになってるように思う。
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しかし教養というものはなんだろうか。よくわからん。decencyということにしておこうか。オーウェルにならって。このオーウェルのdecencyという言葉の使い方については山田稔の文章に教えられた。